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Posted by YOUCHA on

第09話 「スタジオ練習」

皆様こんにちは、YOUCHAです。

1週間に1回更新、気付いたら今日で1週間・・・。

1週間って経つの早いですね・・・!

でも間に合いました!

ということで本編スタートです。






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「うわ、寒。初雪?」

バーの中は暑いくらいだったのに、外は寒い。
すっかり冬だ。

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「11月にふるなんて珍しいよね~」

「あ、そうだ。5周年どうする?」

「なにー?パーティーでもすんの~?」

「いや・・・パーティーは・・・」

パーティーとかしたらリンこないしね・・・。

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「さっきリンも言ってたけど、5周年は俺達だけだろ」

ミサキと聡史とバンドを組もうってなったのは、
今から5年前、高校1年の11月のこと。

リンが入ったのはそれよりも先の話。

「俺の中では最初からリンがボーカルって決めてたからいいの」

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「おかけで暫くの間ボーカル無しでスタジオ入ることになったけどね~」

「俺絶対無理だと思ってたわ。リンをボーカルにするとか」

「そうでもないよ。きっかけさえあればしてくれるって思ってたし」

結局、最後は強行突破だったけど。







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「いらっしゃい。いつも練習頑張ってるね」

「上手くなりたいからね!」

「今でも充分やれてると思うよ。さすが若いと成長が早いよねー
どう?今度うち主催のライブあるけど出てみない?」

「いやーうちボーカルいないからさぁ」

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「良いボーカル紹介しようか?」

「ううん。組みたい人いるから」

「前も言ってたねーせっかく良い曲できてんだから早くその人に入ってもらいなよ」

「そうなるといいんだけど」

何度もスタジオにきてるうちに、受付のお兄さんと世間話程度は話すようになった。

最近はライブにでてみないかと誘われるようになったけど、
リンがいない状態でライブをするつもりはない。

・・・まだ誘ってもないんだけどね。

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「Bスタジオもう開いてるから入っていいよ。進級祝いってことで」

「ほんと?ありがと!あ・・・もしかしたら後で女の子がくるかもしれないから」

「了解。練習頑張ってね」






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「ねぇーリンちゃんさー」

「んー?こないんじゃない?」

「なんだ。わかってんだな」

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「そりゃね」

あいつと2人になりたくて追い出されただけってことくらいわかってる。

一応メールで地図送っておいたけど、きっとこない。

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「ケイのそういうのさーよくわかんないんだけどー」

「なにが?」

最初の頃はスタジオってだけで戸惑っていたけど、今では準備も慣れてきたもので。

「邪魔したいのか邪魔したくないのかわかんないんだよね~」

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今あいつといるってわかってても、俺は暫く待ってから邪魔をしに行く。

本当は1秒たりとも話してほしくない。

でも、俺はリンの彼氏でもなんでもなくて。

リンが好きなのはあいつで。

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「全部邪魔してたら、俺嫌われるだけじゃん」

今でも充分リンにとっては邪魔だと思われてるだろうけど。

嫌われては・・・ないと思う。

あいつを除いた他の人とは一切話そうとしないリン。

それでも俺とは話してくれるから。

「あ、そうだ。この前の曲の歌詞書いてきたよ」

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「却下」

「見る前から!?」

「お前の歌詞寒気すんだよ」

「あーそうだねーぶりっぶりでね~」

「ひどくない!?」

俺が書く歌詞は二人には不評。

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「お前がどんな心理状態であれ書いてんのか不安になるわ」

「ハートきゅんーらぶりーきゅんきゅんー」

「何度思い出してもひでぇ」

「ケイが作曲してきた時驚いたけどさー歌詞書いてきたときのが衝撃だったねー」

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「俺、お前の作曲のセンスは好きだけど、歌詞のセンスにはついていけない」

一応3人共好きな音楽が大体同じってこともバンドを組んだ理由の1つ。

俺が作ったのもやっぱり俺が好きな感じの音楽になったからか
初めて作曲した曲は二人に好評だった。

「これしか思いつかないんだもん!」

「曲調はロックなのに、らぶりーきゅんはない」

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「ロックじゃなくても、ケイが書いた歌詞を歌うバンドはしたくないな~」

「というか、一応リンがボーカルって考えてんなら、
リンが歌いそうな歌詞書けよ。絶対歌わねーぞ。らぶりーきゅん」

それは確かに・・・。

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「まーどうせ無理だろうけどねーリンちゃん」

「そうなったらお前ボーカルな。ギターボーカル」

「俺ケイの歌声好き~うまいしね~」

「なにミサキ。怖いんだけど!」

「えーなにそれー褒めてんのにー」

「とにかく!ボーカルはリンじゃなきゃやだ!」

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「てゆーかさーずっと気になってたんだけどー
リンちゃんの歌声ってどんなんなのー?」

「あぁ、そういえば。お前がそこまで推してくるってことはうまいわけ?」

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「・・・知らない」

「「は?」」

俺リンとカラオケとか行ったことないしね・・・。

鼻歌歌ってるとこすら見たことないし。

「でも上手そうじゃない?ロック歌えそうじゃない?
あーバラードも合いそうだねぇ」

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「・・・ケイ~恋は盲目って言葉知ってる~?」

それは自覚あるけども・・・。

「もーいつまでも喋ってないで練習しよーよ!俺のことはいいよ!」

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「はいはい・・・んじゃ、この曲もっと形にしていくぞ」

俺が作ってきたコード進行だけの曲を、みんなでアレンジしていく。

ここのベースはこうしようとか、ギターソロを入れようとか。

少しずつ曲になっていく感じが俺は好き。

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「なかなか形になってきたんじゃねーの?」

「うん!かっこよくなった!」

「初めての曲にしては上出来なんじゃない~?」

初めてのバンドで初めての作曲。

他の人たちがどんな風に作曲してるのかとか、
バンドしてるのかとか、俺達はわかってない。

良い曲ができたと思ってるのは俺達だけなのかもしれない。

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「後は歌詞だな」

「歌詞か~俺も正直書ける自信ないや~」

「俺も無理」

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「じゃあ俺」

「ケイはない」

「だね~」

「はいはい。どうせ作詞センス壊滅的ですよー」

俺は不貞腐れてなんとなく。

ただなんとなくドアの方を向いた。

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「・・・」



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「リン!きてくれたの!?」

「・・・?絶対こいって言ってたじゃん」

そうだけど、絶対こないと思ってた。

「迎えにこられても困るし」

迎えに行くつもりなんて全然なかった。

どうせ後からご飯食べに行くつもりだったし、
その時に「くるって言ったじゃん!」って言うだけのつもりだった。

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「そうだよ!全然こないから迎えに行くとこだったよ!」

「・・・それに私、行くって言ったしね」

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そっか。

リンは自分がするって言ったことはするんだ。

考えてみれば今までもそうだった。

俺、まだまだわからないことばっかりだな。リンのこと。


第10話に続く

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第08話 「恋バナ」

皆様こんにちは。

今週からストーリー毎週1話更新目指して頑張ります。

と、いうことで、本編スタートです。





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「リンーあいつの言うことなんてほっといて帰ろうよー」

生徒が出払い、ケイ、そしてケイの友達二人が残る放課後の教室。

放課後といっても今日は始業式と自己紹介や委員決めくらいしかなくてまだ午前中。

クラスメイトの前に立って他の委員を決めさせられたり、
これからのことなんか説明させられた。主にケイが。

私は書記に徹しただけ。

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「ねぇ~俺ら先に行くよ~?」

「待って待って」

「待たねーよ。予約の時間までそんなないし」

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「・・・何?なんかあんの?」

この後は先生といれる時間。
・・・ケイが邪魔。

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「スタジオの予約!リンもくる?見に来る?」

ケイはいつもスタジオに行く時私を誘う。
それはいつも授業中のことで、私はいつも断る。

まぁ、授業があるからってことを気にしてるわけじゃなく、
単に興味がないだけなのだけれど。

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「・・・うん。行ってみようかな」

「え!本当に!?」

「うん。自慢してたじゃん。ギターうまくなったって。ちょっと聞いてみたいし」

ケイがギターを弾くたびに下手くそだと言っていたら、
私の前ではギターを弾かなくなった。

これについてはちょっと反省してる。

「まさか本当にきてくれると思わなかったよ!ミサキ!聡史!早くスタジオ行こ!」

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「あー・・・うん・・・そうだね~早く行かなきゃね~・・・」

「こいつアホだろ」

「それはいつものことだけどー」

「何言ってんの?リンより先に行って練習しなきゃ!早く行こ!」

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「あーはいはい・・・」

「こいつ面倒臭ぇ」

「アホだからね~」

「アホ?何?・・・あ!リン!」

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「絶対きてね!約束だよ?絶対だからね?」

「はいはい・・・」

「絶対だよ!?こなかったら迎えに行くからね!?」

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ケイは慌てて教室から飛び出して行った。
二人はその後を「ばか」だの「あほ」だの文句を言いながら追って行った。

廊下から先生がケイを呼び止める声が聞こえたけど、
私の思惑通りケイは気にも留めずに帰って行ったようだ。

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「はー・・・なんだあいつ。リンがいるなら残ると思ったんだけど」

ぶつぶつとケイへの不満を呟きながら、先生は教室の中へと入ってきた。

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「リン、なんか言った?」

「・・・なにも」

「んー・・・用があるのはあいつだったんだけどなぁ」

「・・・?」

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「あいつ1年の冬くらいから遅刻と欠席が多くてな。
留年ぎりぎりだったんだよ。なんか知ってるか?」

知ってる。

「ケイ、ギター買ってた」

放課後のほとんどは私と一緒にいるケイ。
私の前でケイはギターを弾くことはない。

「学校サボって練習してたのか・・・」

「うん」

今日朝から学校にきてたのは、単に授業がなくて早く終わるからだろう。

「ん?じゃああいつらもか?聡史とミサキ」

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「・・・?あぁ、ベースとドラムって」

今朝言ってたし、さっきまでここにいたかららさすがに思い出せた。

「はぁー・・・なんで全員俺のクラスなんだ」

それは私も思う。
しかもがっちりと私の席の周りに全員いる。

「なんか対処法考えねーとな・・・。あぁ、そうだ」

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「リンに渡そうと思ってたもんがあるんだよ。いいもの」

「いいもの?」

「そ。ついてこい」

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私は教室から出る先生の後を追う。

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先生は何も言わずに進んで行くから、私も黙って先生の後に付いて行った。





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「・・・屋上、初めて入った」

「ここ立ち入り禁止で鍵かかってるしなー」

先生は煙草に火をつける。
やっぱり、好きな匂い。

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「あー、運動場側には行くなよ?誰かに見られると困るから」

その言葉に従い、運動場側とは反対側へと私達は向かう。

「んで、これ」

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先生の手には小さな鍵。

よくわからないけど、とりあえず受け取っておく。

「・・・?」

「やるよ。ここの鍵」

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「・・・え?」

「偽物と摩り替えておいた」

あの顔で笑う先生。

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「・・・普通すぐ気付かれるんじゃないの?」

「いやーそうでもないぞ?だって摩り替えたの高校生の時だし」

「・・・はい?」

「この学校に赴任することになって試しに使ってみたら開くんだもんなぁ。
それまで誰も気付かなかったってことだぞ?教師達」

いやいやいや・・・。
って。

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「先生、高校ここだったの?」

「まぁな。別に言いふらすことでもないし言ってなかったけど」

「ふぅん」

もちろん教師は知ってるんだろうけど生徒だったら私だけが知ってるのかもしれない。

そうだとしたら、嬉しい。

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「家でサボるくらいならここでサボれよ。お前も遅刻多いんだから。
もちろんばれないように気をつけろよ」

お姉ちゃんは私が遅刻をする時間に家にいても何も言わない。
寝てるってこともあるけど

『学校をサボるっていうのも青春の1ページだよね!
留年しないならOKよ~!』

なんてことを言っちゃうお姉ちゃんだった。

あと、学校にきてても途中で抜け出してケイの家にいることもある。

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「もう一つ鍵持ってるし、俺もここにサボりにくるからその時はよろしく」

「・・・うん。ありがと」

「担任になったら職員室の前で堂々とサボリにくくなってなぁ」

「よくわからないけど・・・」

教師事情というのがあるのだろうか。
けど、ここにくれば先生に会えるってことだよね。

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「先生の高校生の頃ってどんな感じだったの?」

「結構普通だったけど」

「普通の高校生は屋上の鍵摩り替えたりしないと思う」

先生は『それもそうか』と笑う。

「けどまぁ、普通だよ。普通に勉強して、嫌いな教師がいたりして。
友達もいて、彼女もできてってな。この鍵摩り替えたのもその彼女」

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彼女。
いや、高校生の頃の話だし・・・でも。

「その人とは今も付き合ってるの?」

この流れなら聞けると思った。

「いや?結構すぐ別れたしな。
友達とは今でも連絡取るけど、そいつは今何してるかもわからん」

「ふーん。・・・なんで別れたの?振ったの?」

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「・・・お前、結構人の恋バナとか好きなのか?
そういう風には見えないけど」

そりゃ、人の恋バナとか興味ない。
先生のだから気になるわけで。

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「・・・多少は」

「ほー。ま、俺が振られたんだよ」

「浮気でもしたの?」

「浮気って・・・振られた理由はわからん。
突然ごめんって言われただけで教えてくれなかったし」

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「ふーん」

その人、勿体無いね。
こんなことは、口が裂けても言えないわけだけど。

「まぁ、でも、先生モテそうだし、とっかえひっかえでしょ」

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「おい。俺のイメージどんなだ。俺はそれからずっと独り身だよ」

ってことは、今も彼女いないのかな?
けど。

「忘れられない、とか?」

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「・・・高校生の頃の話だぞ。何年前だと思ってんだ」

私は未だに先生の歳を知らない。
別に聞いても普通に答えてくれると思うけど。
歳の差を考えたくなくて、聞いてない。

だから、高校生の頃って言われても、何年前なのかわからない。

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「何年経っても忘れられない、とかあるじゃん」

「ん?お前そんな経験あんのか?」

「・・・ないけど」

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「大丈夫大丈夫。ケイはお前のこと振ったりしないって」

「付き合ってないってば!」

「はいはい。そーだったな」

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「それじゃ、気をつけて帰れよ。ここ見つからないようにな」

先生はいつも私とケイのことを茶化す。
それを聞くたびに、先生は私のことなんとも思ってないんだなって少し胸が痛い。

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それに・・・先生からはっきりと答えを聞いてない気がする。
はぐらかしたんじゃないかって。

先生、その人のこと忘れられないのかな。



第09話へ続く

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